ソライ百花譜 花と緑をいける

東京世田谷にある花と緑の作業場・ソライのブログ。日々いけた花を世の中にお知らせします。

グリーンミストの水盤活け

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 花材

・グリーンミスト  

 Ammi majus  セリ科

・セイロンベンケイ 

 Kalanchoe pinnata (Lam.) Pers.  ベンケイソウ科

オリヅルラン   

 Chlophytum comosum  キジカクシ科

 

参考価格<5,400円>

 

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 器 イッタラ ウルティマツーレ大皿

 

 

乱雑にあっちこっち向いた白い花。

グリーンミストこと、アンミ・マユス。

この花については多少の説明が必要です。

 

通名 グリーンミスト

和名  ドクゼリモドキ

学名  Ammi majus(アンミ・マユス)

 

という事にしてますが、、、、

正体不明です。

花の市場では流通名しか表記がないので

実際の種類というのはよくわからないんです。

この花についてもそうで、まず、

ホワイトレースフラワーとの違いがわかりません。

さらに薬用植物のアンミと呼ばれる

 Ammi visnaga (L.) Lam. との違いもわかりません。

今回活けたグリーンミストはこれなのかも。

 

ところで、

セリ科には葉や実に匂いのある種類が多く、

人参・パセリ・フェンネルパクチー・セロリなど

パッと思いつくだけでもこれだけあります。

好き嫌いの分かれる野菜ですね。

 

今日はそんな香りの強い植物について少し。

 

植物の香りといえば

真っ先に思い浮かぶのは

花の香り

ではないですか?

バラ、百合、今だったら蝋梅とか。

いい匂いですよね!

まあ時々くっさい花もあったりして

そんな花が入荷したりすると

友達と大いに盛り上がったり。。。

 

花の香りは主に虫などの

花粉媒介者に対するアピールであって、

冬に咲く花に香りが強い花が多いのは、

アピールの対象になる虫自体が

少ないからと言われてますが、

花の香りより面白い、

というかあまり知られてないのは

葉、枝、実の香りの話。

 

これらの多くは

食害を防ぐのに役立っているんですね。

つまり、

イモムシとかカメムシが葉っぱを齧ると、

その部分から匂いが出て

それ以上食べられないようにするらしいんです。

 

「ゼラニュームが虫除けになる」

なんていうのも理屈は一緒です。

まあ効果のほどはなんとも言えませんが。。。

 

 

もう一つ。

ローズマリー、タイム、月桂樹など、

香りの強い植物は乾燥地帯に多いんですね。

それはなんでかっていうと、

これらの香りの成分は油なんです。

その油が葉の表面にあったり、

油の層を作ったりして、

水分が失われるのを防いでいるそうです。

よくできてますね!

 

虫を呼んだり、虫を避けたり、

香りを使った植物の戦略は凄いんですが!

何故その香りが人間には心地いいんでしょう?

しかも!

虫を呼ぶ花の香りも、

虫が嫌がる葉の香りも、

両方いい匂いだと感じるっていう。

疑問は深まるばかりです・・・。

 

 

グリーンミストの話ばかりでしたが、

他の花材の話も少しだけ。

 

オリヅルランは根っこごと活けました。

 

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膨らんでいる部分は

栄養や水分を蓄えてる塊根。

塊根の話を始めると長くなってしまうので

それはまた今度!

 

さらに

グリーンミストとオリヅルランに添えたのは

セイロンベンケイ。

葉っぱを水につけてると、

そこから小さい葉っぱが出てくるアレです。

かわいいコイツの話もまた今度!

 

 

そんな事より、

世間はクリスマスだったのに

全く季節感のない話ばかりしてしまいました。

一応その辺を意識したアレンジメントも。

これで許して下さい。

 

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昨日はクリスマスだったのに、

ご飯食べてケーキ食べたら眠気に襲われ、

同居人にプレゼントを渡す前にソファーで寝てしまいました!

今日、帰ってどう切り出すか思案中だけど

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