水仙の一種活け
参考価格 <4,320円>
花材
スイセン Narcissus tazetta var. chinensis
器 加藤益造さん (滋賀県)
いけばなの中でも古典花と呼ばれる
水仙一種のお生花(2株活け)です。
いける形や長さなどが決まっているのですが、
その日手にした植物の個性と
決まり事との折り合いをどうつけるのか、
実際活けてみると
なかなかどうして面白いのです。
早春のいけばなには欠かせない花材で、
お茶花の世界でも大人気の水仙。
日本水仙と呼ばれる事もあり
もちろん水仙の名所も日本にはあるんですが、
なんと!
ヨーロッパ原産
なんだそうです。
はじめて知った時は
軽めの混乱に陥ったのを思い出します。
信じられないほど日本に馴染んでます。
しかし、
ヨーロッパからシルクロード、
中国経由で日本にやってきて、
それが室町時代であるのは
どうも確かな事らしいのです。
その証拠とまでは言えませんが
馬場大助の遠西舶上画譜からこの絵を。
元治元年(1864年)に輸入された種子を
栽培して描いた江戸時代の図譜です。
水仙を輸入していたなんて
全く想像できません。。。
この図譜は
主に西洋から輸入された植物を
馬場大助が描いてまとめた、
いってみれば植物図鑑なんですが、
この絵、惚れ惚れします!
右側に書かれた説明文まで含めて
(一生懸命読む根気はありませんが)
見ているだけで幸せになります!
本物見てみたい!
と、まあ、
とにかく日本原産ではなく、
じゃあなんで日本水仙なんて呼ぶのか?
ヨーロッパ水仙の変種だからだというのですが、
だったらヨーロッパの水仙とは
どこが違うのか?
なんで変種名は var. chinensis なのか?
・・・大いに混乱します。
こういう疑問の答えはグーグルには見当たらず、
詳しい資料との出会いを求めるのみです。
答えを知っている方はご一報下さい。
葉が捻れてる理由とか、
三倍体なんで種できないとか、
水仙の「カニ作り」(カニ?)とか
色々話したいテーマはありますが
長くなるのでそれはまた次回に!
お生花では花も間引かなければいけなくて
切り取った花は古いインク瓶に。
合わせたのはオキナワスズメウリ。
琉球大学で植物を専攻していた私にとって
オキナワスズメウリとの出会いとは・・・
嘘です。もう終わりにします。
三軒茶屋のベイカーバウンスで
昨日食べたカツサンドとポテトが最高で、
スモークサーモンのカマ(!)も、
スタッフまでも最高なもんで、
嬉しかったり悔しかったり複雑な気分の
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